「まっさらでも大丈夫」ラジコン初心者のチャレンジ体験記 その⑤ダンパー・シャーシを取りつける

前回は、スパーギアの取りつけとロールバーの組み立てまで解説しました。合わせて、ラジコンカーにおけるギア比セッティングの大切さや、ロールバーの機能についても紹介しました。

今回は、いよいよダンパーとシャーシを取りつけます。ダンパーピストンの組み立て・ダンパーオイルの注入・ロールバーやシャーシの取り付けの順番に解説します。

あわせて、ダンパーの機能や役割、工具を上手に使うコツなども紹介します。

ダンパーピストンを組み立てる

ダンパーとは足回りの核となるパーツで、タイヤからボディーに伝わる衝撃を吸収する役割を果たします。ラジコンはもちろん、実車でも採用されているほか、意外なところではタワーマンションの耐震機能にもダンパーが使われています。

ダンパーは、可動部分のピストンとシリンダーで構成され、シリンダーにダンパーオイルを注入します。つまりオイルの弾性が、ダンパーの吸収機能のキーとなるのです。

とくにRCカーの場合、タイヤの空気圧調整ができないこともあり、ダンパーによるセッティングはより重要性を増します。ダンパーのセッティングについては、別のときに詳しく解説したいと思います。

ダンパーピストンのパーツ

まずは、ダンパーピストンの組み立てから入ります。

(左上から時計回りに)ダンパーエンド・シリンダーエンド・シリンダースペーサー・3×3mmイモネジ
・2mmEリング、3mmOリング・ダンパーシャフト・ダンパーピストンです。

Eリングをダンパーシャフトの溝に押し込む

ラジオペンチを使い、「カチッ」っと音がするまで押し込みます。

リングとスペーサーの機能

ダンパーピストンは、Eリングによって動かないように固定されています。その次に、
シリンダースペーサー、Oリング、シリンダースペーサーの順に挿し込みます。

スペーサーは、Oリングとピストン・シリンダー底部とのクリアランスを保つ役割を備えます。

●ダンパーエンド・シリンダーエンドを装着する

次に、ダンパーエンドをイモネジで固定します

いけない!シリンダーエンドを先に装着しなければいけませんでした。

あわててバラし、シリンダーエンドを装着します
改めてダンパーエンドを装着して完成です。

組み立てる順番には、注意しましょう。

ダンパーピストン4本(フロント2・リア2)が出来上がりました。

ダンパーオイルの注入

次はシリンダーにダンパーオイルを注入し、ダンパーピストンで封入します。ちなみにオイルダンパーをはじめてタミヤが採用したのが、バギーチャンプです。

フロントシリンダー2本、リアシリンダー2本とダンパーブッシュを新たなパーツとして追加します。

まずシリンダーにゴムブッシュを押し込みます。

押し込むときには多少コツがいります。

今回、ダンパーオイルは標準タイプを使用します

ダンパーオイルの調整は、マニアックで奥の深い世界です。タミヤがユーチューブで配信している公式チャンネルTAMIYAINCでRCセッティングアドバイスがアップされてますので、興味のある方は一度参考にしてください

ダンパーオイルをシリンダーの段差まで注入します。

ダンパーピストンを挿入し下ろした後、溢れたオイルをティッシュでていねいにふき取ります。

これでオイルダンパー(フロント2本・リア2本)が組みあがりました

ロールバーとリアダンパーをモーター・ギアに取り付け

次はモーター・ギアにロールバーとリアオイルダンパーを取り付けます。

取り付けに使うパーツは、左から3×12mmキャップスクリュー2本、3×10mmキャップスクリュー4本、3mmワッシャー2個、3mmロックナット2個、3×6.5mmスペーサー4個です。

結合部(ダンパーとキャップスクリュー)の干渉を避けるため、スペーサーをダンパーのエンド部分に差し込みます。

ロールバーは、2か所でモーター・ギア本体に固定します。

オイルダンパーはロールバーのジョイント部分と本体のアーム部分と取りつけます。

アームに取り付けることで、アームが接地面から受ける衝撃を、ダンパーが吸収できるのです。

オイルダンパーは六角ナットを十字レンチで締め上げます。

シャーシを取りつける

シャーシ取り付けのパーツです。

左側の取り付け金具類(上からロゼットワッシャー・3×18mm六角皿ビス、3×10mm六角皿ビス、ウィールナット、ゴムブッシュ)で、中央のアンダープレート・シャーシを取りつけます。

プレート・シャーシは、3対のロゼットワッシャー・六角皿ビスで固定します。真ん中だけ長いタイプ(3×18mm)を使います。

六角皿ビスの頭部は、ロゼットワッシャーの凹部に埋め込まれます。

反対側にウィールナット(真ん中)を取りつけます。

ゴムブッシュには、カッターで切れ込みを入れます。

カッターを使うところも、マニアの心をくすぐります。

最後に、モーターの漏電を防ぐため、コードにブッシュを取りつけます

■編集後記

バギーチャンプのボディーが、少しずつ形作られてきました。次回はモーター・ギア、ロールバーに、シャーシ・サスペンションを組み込んでいきます。

この記事を書いた人

たきたちゃん