前回は、組み立て・セッティングの前段取りについて、工具・塗料の準備、組み立てプロセスやパーツの確認、賢いパーツ収納法などを紹介しました。
第3回からは第7回までは、いよいよ組み立て・セッティングの本番です。
3回目:リアモーター周りの組み立て
4回目:シャシー・フロント部分の組み立て
5回目:電動パーツの組付け・メカボックスの組み立て・動作確認
6回目:ホイール・タイヤ・サスペンションの組み立て
7回目:ボディー部分の組み立て・シール貼り・塗装
これから、ラジコン初心者の悪戦苦闘を5回にわたりお送りします。試行錯誤や失敗を繰り返す私のストーリーが、みなさんの反面教師になってくれれば幸いです。同時に、ラジコンを組み立てる楽しさ、面白さをお伝えしていきたいと思います。
ギアケースを組み立てる
モーターとともにパワーユニットの要を握るのが、ギアボックスです。
ちなみにギアとは、歯車を意味します。バギーチャンプに限らず、大部分のラジコンカーはギアによってモーターの回転をタイヤなどの駆動部分に伝えます。
モーターの回転をタイアに伝える歯車
モーターの回転は、ドライブシャフト→カウンターギヤ→ファイナルギアと伝えられ、伝達過程において回転数をギア比によって加減速します。そしてギアのセッティングによって、パワー重視かスピード重視か、ラジコンの特性も決まってきます。
ギア・シャフトを組み込んだギアケース(L)です。下からドライブシャフト・カウンターギア・ファイナルギアが組付けられてます
イモネジってなんだろう
ファイナルシャフトにユニバーサルジョイント(銀色のパーツ)を組み付けています。
組付けにあたっては、六角レンチでイモネジを締めこみます。
黒いネジが、イモネジです。イモネジは、ボルトナットと違って頭部の大きさが同じです。ボルトナットのように頭がありません。
ボルトナットは、長い間使っていると振動により頭の部分から緩んできます。イモネジの場合、頭の部分が埋まってしまうまで締めこみますので緩むことはありません。
だからイモネジは、絶対にゆるんではいけない場所に使います。ユニバーサルジョイントとファイナルシャフトの結合部は、緩んだらラジコンが止まってしまいます。そこまでいかなくても、モーターのパワーが正確にタイヤへ伝えられません。だからこそ結合部にはイモネジを使います。
ギアケース(L)にギアケース(R)をかぶせ、ユニバーサルジョイントを結合し、ギアケースが完成しました
リアアームとトーションバーを取りつける
次にリアアームとトーションバーを取りつけます
悪路で威力を発揮するリアアームとトーションバー
右側の細長い棒がトーションバーで、左右のステー(三角形)がリアアームです。
トーションバーとリアアームは、悪路など接地面から受ける衝撃を吸収する役割を果たします。
動画で見てみましょう
リアアームの取り付け方
リアアームは、4×12mmシャフトを差し込んでギアボックスに結合します。
さらにシャフトとリアアームは、イモネジでしっかり固定します。
シャフトは、接触面の摩擦を抑えるため、セラミックグリスを塗布します。
上手な塗り方がウーン…勉強します。
トーションアームの取り付け方
リアアームの凹部分に、トーションバーのカギ状部分をはめ込みます。
モーターとリアシャフトを取りつける
次にモーターとリアシャフトを取りつけます。下の画像が取り付けパーツです。
一番右にあるのがモーターでカバーととネジはすでに取り付けています。モーター左側がリアシャフト・ベアリング・ベアリングで、上にあるのが左右のトーションバーをつなげるトーションアームです。
リアシャフトとベアリングをリアアームに差し込む
まずリアアームにリアシャフトを差し込みます。
ベアリングはリアアーム部分に固定され、リアシャフトの軸を支えつつ、滑らかな回転を助けます。ベアリングがシャフト回転による摩擦エネルギーを吸収してくれなければ、シャフトはあっという間に破損してしまうでしょう。こんな小さなベアリングですが、大切な役目を果たしているのです。
ユニバーサルジョイントとリアシャフトを結合
結合にはイモネジを使います。高速で回転する箇所なので、ボルトナットでは緩んでしまうのです。
やや暗くて見えづらいですが、イモネジを締めこむとジョイント
内部でシャフトを挟みつけるのです。
モーターをギアケースに格納する
次は、モーターをギアケースに格納します。
カチッとハマるポイントがあるので、格納前にモーターを回してみましょう
完成です!次回はシャシー・フロント部分を組み立てます
編集後記
世の中、外出自粛や巣ごもりの余波のせいか、にわかラジコンブームが起きているようです。TAMIYAのオンライン会員も、登録が倍増状態だとか。同じラジコンを愛する仲間が増えるのは、うれしいことですね。