前回は、リアモーター周りの組み立てについて解説しました。合わせて、ギアケース・リアアーム・リアシャフトの構造や機能、シャフト六角レンチ・セラミックグリ・ねじロック剤など使い方を交えて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回は、スパーギアやロールバーの組付けについて解説します。リア駆動部分は、今回でほぼ完成します。今回はスパーギアの取りつけ・ロールバー組み立ての順番でプロセスを紹介します。
あわせて、各プロセスにおいてラジコンカー駆動部分の構造・機能について説明すると同時に、工具などの使い方をトピックス的に差し込みます。
スパーギアの取りつけ
まずは、モーター周りにスパーギアを取りつけます。画像が組み立てパーツです。
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/Aモーター周りにスパーギアを取りつけ-2.jpg)
左からスパーギア、ピニオンギア、レシーバーケースの順番で、右側にあるネジ(キャップスクリュー)・ワッシャー・イモネジを使って取りつけます。
組み立てる前の準備
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/A専用工具のニッパーを使い.png)
レシーバーを枝から切り離すときは、専用工具のニッパーを使います
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/Aセラミックグリスをしっかり塗って.png)
スパーギアには、セラミックグリスをしっかり塗っておきます
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/Aイモネジにもねじロック剤を塗って.png)
イモネジにもねじロック剤を塗っておきます。イモネジのような小さな部品はピンセットでつまみます。
ギアを取りつける
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/A負荷がかかるパーツは、絶対に動かないようイモネジで固定.png)
ピニオンギアのようにモーターからの負荷がかかるパーツは、絶対に動かないようイモネジで固定します…とよく見たら逆さにつけてました!
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/A正しくはこんな感じ.png)
正しくはこんな感じです
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/A引きで見たイメージ.png)
引きで見たイメージです。
今度は反対側にスパーギアを装着します。
黒い軸にシルバーのシャフトを通している
のがわかりますか?
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![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/Aスパーギア側のセンターには切れ込みが.png)
スパーギア側のセンターには切れ込みが入っており、ここに軸側のシャフトがハマります。精巧に出来てますねー、たかがラジコン、されどラジコン。
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/Aスパーギアを装着しキャップスクリュー(ねじ)で固定.png)
スパーギアを装着しキャップスクリュー(ねじ)で固定します
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/Aレシーバーケースをかぶせ.png)
最後にレシーバーケースをかぶせます。透明なので、メカニカル感に溢れてます。このケースは単に飾りではなく、モーターの防塵性を格段に高め、ホコリがもうもうのオフロードにおける走破力を向上させています。
モーター回転をタイヤに伝えるスパーギア
モーターの回転は高速すぎて、そのままではタイヤに伝えることができません。そこで両者の間にピニオンギア・スパーギアをかませ、モーターの回転数を減速させます。
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/Aピニオンギアから右側のスパーギアに.png)
左側のピニオンギアから右側のスパーギアに
動力を伝えます。
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/Aバギーチャンプは、標準でハイギア(左側)かローギア(右側)かいずれかのタイプ.png)
バギーチャンプは、標準でハイギア(左側)かローギア(右側)かいずれかのタイプを選べます。今回は、右側のローギアを選びました。
ギアの歯車数はT(teeth:歯)で表示されます。例えば画像の左側ハイギアはピニオンギア20T、スパーギア65Tです。右側ローギアはピニオンギア15T、スパーギア70Tです。歯車数は説明書にも表示されています。
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/A歯車数は説明書にも表示されています.png)
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/A設計図.png)
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/Aギアにも刻印.jpg)
ギアにも刻印されています。
ギア比のセッティングがラジコンカーの走破性を左右
トップスピードを優先するか、それとも坂路や悪路でのパワー発揮を優先するか、いずれもギアのセッティングがカギを握ります。
バギーチャンプの場合、ハイギアのギア比はスパーギア65T:ピニオンギア20T=6.5です。ローギアのギア比はスパーギア70T:ピニオンギア15T=9.3です。
ハイギアはトップスピードに優れ、オンロードとくにバックストレートの長いサーキットで威力を発揮します。ローギアは加速性能に優れ、オフロードや低速コーナーの多いサーキットを得意としています。
ロールバーの組み立て
次はロールバーの組み立てです。
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/Aロールバーの組み立て.png)
パーツは左上から時計回りで、ロールバー・リアガード・アンテナポスト、キャップスクリュー(6mm&22mm))、ワッシャー、パイプジョイントです。
アンテナポストが珍しい構造なので、紹介します
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/Aアンテナポストが珍しい.png)
キャップスクリューを挿しこみ、リアガードに固定できるようになってます
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/Aキャップスクリューを挿しこみ.png)
外側にもネジが切ってあり、アンテナをはめ込めるようになってます
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/Aアンテナポストを6mmキャップスクリューでリアガードに固定.png)
アンテナポストを6mmキャップスクリューでリアガードに固定しました。
次にリアガードとロールバーを合体させます
合体には、パイプジョイントを使います。
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/Aパイプジョイントの穴に、リアガードの突起部分を挿しこみ.png)
パイプジョイントの穴に、リアガードの突起部分を挿しこみます。
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/Aパイプジョイントにキャップスクリュー22mmを通し、ワッシャー・ロックナットで固定.png)
パイプジョイントにキャップスクリュー22mmを通し、ワッシャー・ロックナットで固定します。なぜキャップスクリューがこんなに長いのか…それは後でわかります。
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/Aジョイント部分をアップに.png)
ジョイント部分をアップにしてみました。
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/Aロールバー組み立て完成.png)
ロールバー組み立て完成です
余談ですが、細かいパーツを取り扱う時は、ピンセットが便利です。
![](https://lp.promodellers.com/wp-content/uploads/2021/07/Aピンセット-1.png)
タミヤのピンセットは、きめ細かく研磨加工、さらにはヘアライン加工されていて、高級感をかもしだしてます。
なぜロールバーなのか
ロールバーがなぜついているのか、まずは「機能美」ではないでしょうか。黒とシルバーのコンビは、ボディー全体を引き締めます。同時にロールケージとして、耐衝撃性の向上にも寄与しています。
編集後記
バギーチャンプの中心部分がだいぶ出来上がってきました。次回はモーター・ギア、ロールバーに、シャシー・サスペンションを組み込んでいきます。